さまざまなアシナガバチの種類

アシナガバチ

よく見かけるアシナガバチは、実は一つの種類だけではありません。多くの種類が存在しています
そんなアシナガバチの種類について、特徴を踏まえてご紹介していきましょう。

セグロアシナガバチ

特徴

セグロアシナガバチは、模様に特徴があります。黒い色がベースとなっており、その上に黄色の斑点がついています。
また、日本で一番多く分布しているアシナガバチです。そのため、アシナガバチを見かけた場合、セグロアシナガバチである可能性が高いです。

生息場所

日本国内においては、本土全域に分布しています。ただ、北海道には生息していないのが特徴です。
また、巣については、家の軒下または木の枝の下に作られます。また、女王蜂が冬を越す際には、民家の屋根裏や壁に移動することがあります。

キアシナガバチ

特徴

キアシナガバチの見た目は、セグロアシナガバチと同等の大きさをしているため、区別しにくい側面があります。しかし、体の模様で全体的に黄色の部分が多いです。
一般的にアシナガバチは温和と言われていますが、キアシナガバチについては攻撃性が高いのも特徴です。

生息場所

キアシナガバチが生息しているのは、主に森林など、自然が多い場所です。そのため、都市部など私たちが普段生活している場所ではそれほど見かけません。

フタモンアシナガバチ

特徴

体は全体的に黒をベースとして、黄色い斑紋が入っています。お腹の部分に、二つの斑紋が入っているのも特徴です。なお、体の大きさはセグロアシナガバチに比べて小ぶりです。
オスは毒針を持っておらず、主に外を飛んでいるのもオス蜂が多いため、それほど危険性は高くありません。

生息場所

このハチが生息しているのは、畑や草木のある環境が身近にある地域です。そのため、私たちが生活している場所でも、自然が比較的多くある場所ならば、見かけることがあります。軒下や木下だけでなく、草の中に巣を作り、生息します。
一部の種類は、北海道にも生息しているのも特徴です。

コアシナガバチ

特徴

その名称の通り、アシナガバチの中で一番小さい体型をしています。体の模様については、黒をベースとして、黄色と褐色の模様がついているのが特徴です。
体型は小さいですが、攻撃的な性格をしています。
ですので、遭遇をした時は注意が必要です。

生息場所

生息場所としては、民家の軒下に巣を構えたり、岩場や木の枝にも巣を作ることがあります。巣の容量が多いことも特徴で、最高記録としておおよそ500室規模の巣を作っていたことが記録されています。

キボシアシナガバチ

特徴

体の模様は、黒と褐色の二色であり、他のアシナガバチに比べると鮮やかではなく目立たないのが特徴です。体の大きさも比較的小ぶりとなっています。

生息場所

自然の多い場所で生息することが多く、あまり私たちが生活している場所では見かけることがありません。
また、巣を作る場所は1〜2mの高さが多く、低い位置に生息しています。全体的に目立たないタイプのアシナガバチです。

ヤマトアシナガバチ

特徴

アシナガバチの中では小ぶりな体型です。体の模様としては黒をベースとして、全体的に褐色の斑紋が大部分を占めます。
攻撃性はかなり低く、アシナガバチの中でも特に温和な性格であるのが特徴です。

生息場所

低い山地の草木がある場所に生息する傾向があります。巣は草の裏や茎の間などに作られ、巣そのものもそれほど多くありません。一般的な蜂の巣からはイメージしづらい小ささです。
日本国内の中でも、それほど多くの個体が生息してはいません。

ヨーロッパアシナガバチ

特徴

ヨーロッパアシナガバチの外観は、黒地に鮮やかな黄色い斑紋が特徴的です。この種類も、アシナガバチの中では小型な体型をしています。
攻撃性もあり、致死性のある毒を持つのも特徴的です。

生息場所

ヨーロッパアシナガバチは、その名称からも分かるようにヨーロッパに多く生息しています。
一般的な小型のアシナガバチとは違い、民家にも巣を作るため、人の住んでいる場所でも見かけることがあるタイプです。また、民家だけではなく、都市部のような自然の少ない場所でも見かけることがあります。

まとめ

アシナガバチには主にこれだけの種類が存在しています。そして、その種類によって、外観の特徴や性格、生息する場所なども大きく違いがあることもわかりました。
これからは、アシナガバチは単一の種類ではなく、種別によって様々な差があることを意識して見るようにすると面白いでしょう。